「92年コンセンサスは存在しない」
【中央通信社:2015年11月15日】
(台北 15日 中央社)李登輝元総統は14日、民間団体主催の座談会に出席し、1992年に台湾と中
国大陸が確認した対話の基礎「92年コンセンサス(九二共識)」について、「存在しない」とする
認識を示した。
李氏は、自身が総統だった際、“一つの中国”の立場で両岸(台湾と中国大陸)問題を処理する
ことに反対だったと回顧。同コンセンサスには共通認識がないとする考えを語った。
座談会の直前に取材に応じた李氏は、今月7日にシンガポールで行われた馬英九総統と中国大陸
の習近平氏との会談について、「事前に立法院(国会)で報告をすべきだった」とし、馬氏の対応
を批判。
大衆に知らせ、立法院に報告することは民主主義の順序だとし、シンガポールからの帰国後にも
再度報告が必要だと強調した。
一方、カナダ台湾国会友好協会は14日、台湾と中国大陸の会談を肯定する声明を発表している。