1895年から1945年までの日本統治下で、未開発の台湾島は近代社会へと変貌を遂げた。その宝の島を、わがもの顔に占領したのが中国国民党で、台湾人は我が家を乗っ取られた被害者である。
中国人による虐殺、戒厳令下の行動と言論の自由剥奪、「中国人化教育」に対して、台湾人は少しずつ努力して民主化に成功し、やっとの思いで、台湾人が政権を担えるまでにもって来た。来年の総統選挙で民進党の蔡英文女史が総統に選出されれば、台湾は新しい歴史の幕を開ける。
それを嫌う中国国民党の馬英九(総統)と中国共産党の習近平が、民主選挙の前に強引に台湾の運命を決めようと考えている。
台湾に70年間お世話になっておきながら、中国国民党は、相変わらず、台湾民衆の幸せを考えていない。彼らが一番に考えているのは、党の利益、中国人の幸せなのである。
どう考えても、国民党の生きていく場所は、もはや台湾にしかないはずである。他者を排除する中国人の激烈さは、国民党なら一番分かっているはずである。かつての内戦の折の容赦ない殺戮、文化大革命の時の大虐殺、チベット民族、ウイグル民族を殲滅しようとしている現在の共産党の狡猾な手段。国民党よ、それらを見てもなお、まだ、中国に未練があるのか。なぜ、温厚で優しい台湾人をこそ、自分たちの同胞として大切にしないのか。
台湾を中国に売り渡す権利は今の馬英九にはない。あってはならない。4年前の総統選挙の際、多額の賄賂と言葉巧みな表現で当選を果たしたが、現在では、馬英九を自分たちの代表として外交を任せる気持ちは台湾人には皆無である。むしろ、台湾人の利益に反する行動をしてきた馬英九に大反対するものである。
なお、各メディアは「1949年の分断後初の歴史的中台首脳会談」と書いているが、分断したのは、中国人同士の話であり、台湾人とは関係のない話であったことをもう一度、主張しておきたい。